「くるみ製本(無線綴じ)」とは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

投稿日:2025年12月2日

くるみ製本された冊子のイメージ

 

はじめに:くるみ製本とは?

 本格的な冊子を作りたいと考えたとき、多くの方が目にするのが「くるみ製本」という言葉ではないでしょうか。くるみ製本は、文庫本や漫画の単行本、商品カタログ、報告書など、私たちの身の回りにある多くの冊子で採用されている、非常にポピュラーな製本方法です。別名「無線綴じ」とも呼ばれます。
 この記事では、オンデマンド印刷会社として多くのお客様の冊子作りをお手伝いしてきた知見を活かし、くるみ製本の基本構造からメリット・デメリット、そしてどのような冊子に向いているのかを分かりやすく解説します。

 

くるみ製本と無線綴じの違い

 「くるみ製本」と「無線綴じ」は、呼び方が違うだけで、基本的には同じ製本方法を指します。「無線綴じ」の「無線」とは、針金(線)を使わない綴じ方を意味します。一方、「くるみ製本」は、本文を表紙で「くるむ」ように製本することから、そのように呼ばれています。
 印刷業界ではどちらの言葉も一般的に使われていますが、お客様には「くるみ製本」の方が、その形状をイメージしやすいため、よく使われる傾向にあります。この記事では、主に「くるみ製本」という言葉で解説を進めていきます。

 

くるみ製本の構造

 くるみ製本は、本文のページを1枚ずつ重ねて束にし、その背の部分を特殊な強力接着剤で固めます。そして、印刷された1枚の表紙で本文全体を「くるむ」ように包み込み、固定して作られます。
 針金や糸を使わないため、ページ数が多くてもスッキリとした仕上がりになるのが特徴です。背表紙ができるため、本棚に並べた際にもタイトルが見やすく、整理しやすいという利点もあります。

 

くるみ製本のメリット

 くるみ製本には、他の製本方法にはない多くのメリットがあります。

 

【1. 高級感としっかりとした見た目】

背表紙のある本格的な見た目は、高級感や信頼感を演出します。商品カタログや会社の記念誌、研究報告書など、しっかりとした印象を与えたい冊子に最適です。

 

【2. 耐久性が高く、長期保存に向いている】 

強力な接着剤で固定するため、ページが抜け落ちにくく、長期間の利用や保存に適しています。マニュアルやテキストなど、繰り返し読む冊子にも安心です。 

 

【3. ページ数の多い冊子に対応可能】

ホッチキスで綴じる「中綴じ製本」と異なり、数百ページに及ぶような厚い冊子でも製本が可能です。ページ数の多いカタログや分厚いマニュアルなどに適しています。

 

くるみ製本のデメリット

 多くの利点がある一方、くるみ製本には注意すべき点もいくつか存在します。

 

【1. ページが完全には開かない】

構造上、ページの綴じ側(ノド)が完全には開きません。そのため、見開きいっぱいに写真や図版を配置するデザインの場合、中央部分が見えにくくなることがあります。このようなデザインを検討する場合は、あらかじめ注意が必要です。

 

当社のオンデマンド印刷なら、高品質なくるみ製本が小ロットから可能

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 当社のオンデマンド印刷サービスなら、くるみ製本の冊子を1部からといった小ロットでご注文いただけます。一般的にくるみ製本はページ数が多い冊子に適しているとされますが、当社では4ページといった少ないページ数からでも、高品質なくるみ製本に対応可能です。必要な時に、必要な分だけ印刷するため、無駄な在庫を抱える心配がありません。

 

最新のデジタル印刷機を使用し、高品質な印刷はもちろん、お客様のご要望に合わせた最適な製本方法をご提案いたします。くるみ製本に関するご相談や、その他印刷に関するお困りごとがございましたら、専任の担当者が丁寧に対応いたします。

まとめ

 くるみ製本は、高級感と耐久性を兼ね備え、ページ数の多い冊子に適した製本方法です。その特徴を理解し、作りたい冊子の目的やデザインに合わせて製本方法を選ぶことが、満足のいく冊子作りへの第一歩です。
 当社では、お客様のビジネスを加速させる高品質な印刷物を、小ロットからスピーディーにお届けします。くるみ製本の冊子作成をご検討の際は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

 

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