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中綴じ製本とは?特徴やメリットを分かりやすく解説
投稿日:2025年11月18日
小冊子やパンフレットでよく見かける「中綴じ製本」。ページ数が少ない冊子に最適な製本方法ですが、その特徴やメリット、デメリットを正確に理解していますか?
本記事では、中綴じ製本の基本的な知識から、そのメリット・デメリット、そしてどのような用途に最適なのかを分かりやすく解説します。
中綴じ製本とは?
中綴じ製本とは、見開きの紙を重ねて二つ折りにし、その折り目(背)を針金(ホッチキスのようなもの)で2箇所または数箇所留める製本方法です。主にページ数の少ない冊子やパンフレット、広報誌などで広く利用されています。
中綴じ製本の仕組み(左:開いた状態、右:閉じた状態)
針金で留めるだけなので、ページを完全に開くことができ、見開きいっぱいに写真やイラストを配置しても途切れることなく表現できるのが大きな特徴です。
中綴じ製本のメリット
中綴じ製本には、多くのメリットがあります。
- コストパフォーマンスが高い:他の製本方法に比べて工程がシンプルで、比較的安価に製本できます。特に小ロットでの印刷に適しています。
- ページを完全に開ける:冊子を180度完全に開くことができるため、見開き全体を使ったデザインが可能です。写真集やカタログなど、ビジュアルを重視する冊子に最適です。
- 軽量で持ち運びやすい:針金で留めるだけなので、かさばらず軽量です。イベント会場での配布物や、持ち運びが多い資料に適しています。
- 短納期で作成可能:製本工程が少ないため、比較的短い期間で作成できます。急ぎで冊子が必要な場合に有利です。
- ページ数の調整がしやすい:4ページ単位でページ数を増減できるため、内容に合わせて柔軟に調整しやすいです。
中綴じ製本のデメリットと注意点
一方で、中綴じ製本にはいくつかのデメリットや注意点もあります。
- ページ数に制限がある:一般的に、中綴じ製本は最大で60ページ程度までが推奨されます。それ以上のページ数になると、冊子が厚くなりすぎて針金が外れやすくなったり、見栄えが悪くなったりします。
- 耐久性が低い:針金で留めているだけなので、長期的な保存や頻繁な使用には向いていません。ページが抜け落ちる可能性があります。
- 背表紙がない:背表紙がないため、本棚に並べた際にタイトルが見えず、内容を判別しにくいという点があります。
- 小口側がずれる「クリープ現象」:ページ数が多くなると、内側のページが外側のページよりも小口側に飛び出す「クリープ現象」が発生することがあります。これを考慮したデザイン調整が必要です。
中綴じ製本が最適な用途
中綴じ製本のメリット・デメリットを踏まえると、以下のような用途に最適です。
- 会社案内、学校案内、商品カタログ
- イベントや展示会のパンフレット
- 広報誌、フリーペーパー
- プログラム、マニュアル
- 写真集、ポートフォリオ
- カレンダー
特に、ページ数が少なく、見開きを効果的に使いたい場合にその真価を発揮します。
まとめ
中綴じ製本は、コスト、納期、デザインの自由度において優れた製本方法です。ページ数に制限や耐久性の課題はありますが、その特性を理解し、適切な用途で活用することで、効果的な冊子を作成することができます。
小冊子やパンフレットの制作を検討されている方は、ぜひ中綴じ製本を候補の一つとして考えてみてください。